インターネット回線を引きたいけど、インターネット回線ってそもそも… どういう仕組みになっているの?
一戸建てでもマンションでも利用できるのはなぜ?どうしてインターネット回線が速かったり遅かったりするの?
普段はあまり気にしなくても済むことですが、ふと考えてみると意外に分からなかったりしますよね…。
ここではインターネット回線の仕組みについて解説します!
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インターネット回線の仕組み【基礎知識】
インターネットは、今では私たちの生活に無くてはならないものですが、登場してからそれほど時間が経っている訳ではありません。
日本でインターネットが本格的に普及し始める切っ掛けとなったのは、1995年に発売されたWindows95。ほんの20数年前のことなのです。
僅か20年ちょっとで、生活に欠かせないインフラに成長したインターネット。まずはその基本的な仕組みを見て行きましょう!
インターネットとはそもそも何?
インターネット | LANやWANを相互接続するためのネットワーク |
---|---|
WAN(ワン) | Wide Area Network:離れた地域のコンピュータやLAN同士を接続した、地理的に広範囲に及ぶネットワーク |
LAN(ラン) | Local Area Network:自宅内やフロア内、1つの建物内など、比較的狭い地域の中でのネットワーク |
インターネットは、TCP/IPという通信プロトコルを利用して、複数のコンピュータネットワークを相互接続した、グローバルな情報通信網のことと定義されます。
学校や会社で、あるいは家庭内でLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を利用している人はたくさんいるでしょう。
世界中に存在するLANなどのネットワークを相互接続して、お互いのネットワークの情報を参照可能にした「ネットワークのネットワ-ク」が、インターネットなんですね。
インターネットは物理的な姿かたちを持っているものではないのですが、基幹回線のネットワークは世界中に張り巡らされています。
総務省『インターネットの仕組み』
プロバイダとは何をしているの?
回線事業者 | 光ファイバー等、物理的なインターネット回線を提供 |
---|---|
プロバイダ | インターネット回線を利用するためのIPアドレスを発行 |
インターネットを利用するためには、回線事業者とプロバイダの両方が必要です。
インターネットを高速道路に例えると、回線事業者は高速道路をつくっている人たちで、プロバイダは高速道路への入場券を販売する人たちと考えると分かりやすいでしょう。
インターネットを利用するためには、物理的に信号を受信する回線とともに、IPアドレスという固有の番号が必要になります。
インターネットに接続する端末は、原則としてすべて固有のIPアドレスが必要ですが、プロバイダはこのIPアドレスの発行と割り振りを行っているのです。
ちなみにですが、日本国内では全てのモバイル回線提供事業者が、プロバイダの役割も兼ねています。
インターネット回線の種類は?【固定回線・モバイル回線】
回線の種類 | 使用回線 | サービス例 | |
---|---|---|---|
固定回線 | 光回線 | 光ファイバー | ・フレッツ光 ・NURO光 ・auひかり ・ソフトバンク光 |
ADSL | 電話線 | ・Yahoo!BB ADSL ・フレッツADSL | |
ケーブルテレビ | 同軸ケーブル | ・J:COM | |
モバイル回線 | ポケットwifi | スマホキャリア回線 | ・Y!mobile ・ネクストモバイル |
無制限wifi | クラウドSIM | ・どんなときもWiFi ・Mugen WiFi | |
WiMAX | WiMAX2+ | ・Broad WiMAX ・GMOとくとくBB | |
置き型wifi | スマホキャリア回線 | ・SoftBank Air ・モバレコエアー |
インターネット回線の種類について、厳密な区切りが定められている訳ではありませんが…、サービス内容や使用回線別に、上記の7種に分けてみました。
大きく分けると「固定回線」と「モバイル回線」の2種類があります。
「固定回線」は、2021年現在は「光回線」が主流です。ケーブルテレビ回線もまだまだ利用者はいますが、ADSLは2023年までにサービス終了する事もあり、利用者は少なくなってきています。
「モバイル回線」は、2021年現在は「無制限wifi」が流行りですね。2019年は「WiMAX」が流行っていました。モバイル回線は4種のどのサービスも一長一短なので、「これが一番良い!」といった指標はありません。
最近では、「家庭用に固定回線」「外出先用のモバイル回線」という区切りではなくなってきています。自宅でもモバイル回線を利用する方が増えてきました。置くだけwifiなどと呼ばれていますね。
インターネット回線の種類については、詳しくは次の記事を参考にしてください。
インターネット回線「光回線」の仕組みと3タイプの事業者を解説!
光回線のスペック | ||
---|---|---|
月額料金 | 事業者によって全然違い、安いところは安い。キャッシュバックが高額な傾向あり。 | |
通信速度 | インターネット回線の中では最速で、安定感、遅延にも優れる。 | |
工事 | 必須 | 電柱に通っている光ファイバーケーブルを宅内まで引き込む必要があるので、工事は必須 ※集合住宅内で既に敷設済みの場合は不要 |
光回線の種類 | 3タイプ | ・フレッツ回線(光コラボ) ・電力会社系の回線 ・それ以外の回線事業者 |
固定回線の中でも主流なインターネット回線である「光回線」について解説していきます!
光回線事業者は国内にたくさんありますが、使っている回線タイプは大きく分けて3つ。それぞれ紹介していきますね!
1.NTTのフレッツ回線網(光コラボ含む)
主なサービス例
- NTT西日本 フレッツ光
- NTT東日本 フレッツ光
以下、光コラボ回線(一例)
- ソフトバンク光
- ドコモ光
- ビッグローブ光
- So-net光
- @nifty光
- OCN光
- enひかり
- excite光
日本で最も主流となっている光回線は、NTT東西が提供する「フレッツ光」と、フレッツ回線を使用した「光コラボ回線」です。
光コラボ(光コラボレーション)とは、NTTの光回線を借りて第三者が光回線サービスを提供するもので、2015年に始まりました。
どちらも同じ回線を使用していますが、提供事業者が多種多様となっています。また、回線自体は同じですが、プロバイダは異なってきますね。
光コラボはプロバイダと一体型で提供しているケースがほとんどです。2022年現在、フレッツ光は法人向け、光コラボが個人向けという位置づけになりつつあります。
提供エリアは光回線の中でも最大級で、日本国内で最も普及しています。それだけ利用者が多く、混雑による速度低下も問題となっていましたが…「IPv6 IPoE」という通信方式の登場で、この問題は解決しています。
2.電力会社系の回線
主なサービス例
- auひかり(KDDI)※東京電力の光ファイバー事業と統合
- eo光(関西電力)
- コミュファ光(中部電力)
- メガエッグ(中国電力)
- ピカラ光(四国電力)
- BBIQ(九州電力)
電力会社が保有する、電力業務用の光ファイバー網を用いてサービス提供しているのが「電力会社系の光回線」です。
auひかり以外は、各エリアの電気送電範囲を提供エリアとしています。フレッツ回線と比べるとエリアは限定的ですね。
プロバイダも一体型となっている事が多いですが、こちらもauひかりだけ例外で、プロバイダを選ぶ事が可能です。
利用者も少ないためか、通信速度が優れている事も多いです。特にeo光、コミュファ光は通信速度の評判が良いですね!
また、全ての回線で「auスマートバリュー」という、auのスマホ割引が使えるのも特徴ですね。
3.その他の光回線事業者
主なサービス例
- NURO光
日本国内で「フレッツ回線」「電力会社系の回線」以外に該当する光回線は、2021年現在だと「NURO光」のみになります。
NURO光も厳密にはNTTが敷設した光ファイバー網を使用しているのですが、フレッツ回線とは異なる通信方式を使用しており、通信速度に優れています。
NURO光用に開発された専用のホームゲートウェイと合わせて、最大通信速度2Gbps~10Gbpsを実現しており、速度重視のユーザーに人気ですね!
光回線のサービス提供事業者について、詳しくは次の記事を参考にしてください。
インターネット回線「ケーブルテレビ」の仕組みと2タイプの事業者を解説!
ケーブルテレビのスペック | ||
---|---|---|
月額料金 | テレビとセットになっている事が多く、光回線と比べてそこまで安くはない | |
通信速度 | ADSLより速いが、光回線にはかなり劣る | |
工事 | 必要 | 光回線と同様に工事は必要 ※集合住宅内で既に敷設済みの場合は不要 |
回線の種類 | 2タイプ | ・光ハイブリッド方式 ・同軸ケーブル方式 |
ケーブルテレビ回線の事業者は、大きく分けると2タイプに分類することができます。
もともとは電波が十分届かない山間部でもテレビ放送を受信できるように整備されたケーブルテレビ網ですが、インターネットの時代になり、同軸ケーブルにインターネット信号も乗せて配信されるようになりました。
1.光ハイブリッド方式の事業者
(出典:沖縄ケーブルネットワーク『光ハイブリッド』)
光ハイブリッド方式とは、ケーブルテレビの信号を伝達する信号線として、光ファイバーと同軸ケーブルを併用する方式のことです。
ケーブルテレビで従来主力だった同軸ケーブルは、インターネット通信を行うには遅すぎるデメリットがあり、何らかのかたちで信号線に光ファイバーを導入する事業者が増えてきています。
(出典:沖縄ケーブルネットワーク『光ハイブリッド』)
光ハイブリッド方式の場合、メインの幹線は光ファイバーを使ってインターネット信号を伝達し、光/電気変換器を介して、最終的な利用端末との接続は同軸ケーブにて行われています。
2.同軸ケーブルの事業者
(出典:)総務省調査資料『ケーブルテレビの現状』
日本全国に広げて考えると、ケーブルテレビを受信している地域は多く、総務省の最新の調査でも、ケーブルテレビ普及率50%以上の都道府県が、山間部を中心に14都道府県もあります。ケーブルテレビは非常に重要な通信インフラなんですね。
同軸ケーブルを利用したケーブルテレビの事業者は、日本中に数多くあり、その多くがインターネット通信サービスも合わせて提供しています。
インターネット送信を全て同軸ケーブルでカバーすると回線速度として非常に遅くなってしまうため、ケーブルテレビの事業者も段階的に光ハイブリッド方式に移行させています。
総務省調査資料『ケーブルテレビの現状』
【全4種】マンション(集合住宅)のインターネット回線の仕組みを解説!
回線方式 | 速度 | 工事費用等 | 普及率 |
光配線方式 | ★★★★★ | 工事不要のケース有 | 最新方式・普及途上 |
VDSL方式 | ★★☆☆☆ | 工事不要のケース有 | 一般的 |
LAN配線方式 | ★★★☆☆ | 安い(無料の場合有) | 賃貸事業者による |
ケーブルテレビ配線方式 | ★☆☆☆☆ | 安い(無料の場合有) | 賃貸事業者による |
インターネット回線を利用する時に、戸建て住宅で利用するのはイメージしやすい一方で、マンションで利用する仕組みが良く分からないという人は多いと思います。
戸建て住宅なら、インターネット回線を直接引き込むだけですが、マンション・アパートなどの集合住宅の場合は、インターネット信号の分配という問題があるためです。
マンションのインターネット回線の仕組みについて、現在普及している4つの方式を解説します。
1.光配線方式【最も快適なのはコレ!】
(出典:フレッツ光『集合住宅の導入工事と配線方式について(光配線方式)』)
電柱からマンションのMDF(回線用の共有スペース)までを「光ファイバー」で、MDFから宅内までを「光ファイバー」で接続した方式を「光配線方式」と言います。
共用施設内のスプリッタまで光ファイバーケーブルを引き、そこから各戸に向けて光ファイバーを分岐させ、最終的に各部屋まで到達させます。
全て光ファイバーケーブルを使って接続しているので、通信速度の劣化がありません。マンション内で既に回線ごと導入済みの場合は、申し込み後に開通工事が不要となるケースもあります。
戸建てで光回線を導入する時も「光配線方式」となります。光配線方式が通信速度・安定性などの通信品質に最も優れた通信方式です。
以前、回線を開通した時に工事担当者に聞いてみたところ、「新しく建てられる集合住宅はほぼ全て光配線方式ですよ」と言っていました。以前はVDSLが主流でしたが、光配線方式が主流になりつつあるんですね。
2.VDSL方式【一番普及しているタイプ】
(出典:フレッツ光『集合住宅の導入工事と配線方式について(VDSL方式)』)
電柱からマンションのMDF(回線用の共有スペース)までを「光ファイバー」で、MDFから宅内までを「電話線」で接続した方式を「VDSL方式」と言います。
電話用の主配線盤(MDF)は、集合住宅であれば標準的に備わっている設備で、建築当時はADSLも導入しやすいという事で主流でした。
MDFから宅内まで「電話線」を使っているため、通信速度が劣化します。設備によって少し異なりますが、最大通信速度は100Mbpsとなるケースが多いです。
比較的古めの建物はほとんどVDSLでしょう。マンション内に張り巡らされた電話線網を光ファイバーに変更するのも難しいでしょうし、VDSL方式から光配線方式への変更は出来ないと思ってください。
VDSL方式だと通信速度が遅くなる事が多いですが、それでもモバイル回線よりは快適です。
3.LAN方式【料金は安いが使い勝手が悪い】
(出典:フレッツ光『集合住宅の導入工事と配線方式について(LAN配線方式)』)
LAN配線方式は少し特殊な提供方法で、集合住宅の回線共有スペース(MDF)に「回線終端装置」を配置しています。
電柱からMDFまでは「光ファイバー」で、MDFから宅内まで「LANケーブル」で接続しています。通信速度は 光配線>LAN>VDSL という順で、VDSLよりは速いケースが多いです。
LAN配線方式を採用している集合住宅は、インターネット料金が共益費などに含まれていて、実質無料となっているケースもあったりします。いわゆる、集合住宅の共有回線ってやつですね。
LAN配線方式も普通に使う分にはあまり困らないかと思いますが…、色々と使い勝手が悪いです。LAN配線方式は回線に詳しい方ほど、使いたがらない配線方式でしょう。
例えば、こちらの意思で回線終端装置を再起動したりする事が出来ません。回線終端装置を再起動する事で負荷がリフレッシュされて通信品質が良くなったり、IPアドレスが変わったりと恩恵があるのですが、自分で出来ないのは不便ですね。
PS4やSwitchでオンラインゲームをする時に気になる「NATタイプ」も、このLAN配線方式が原因でおかしくなったりもします。LAN配線方式でのNATタイプ改善は難しいです。
4.ケーブルテレビ方式【賃貸に付属する場合も】
(出典:株式会社 千葉ニュータウンセンター『ケーブルテレビの仕組み』)
ケーブルテレビ方式は、文字通りケーブルテレビの配線をインターネット通信にも利用する方式です。
賃貸物件によっては、ケーブルテレビの料金のみで利用でき、インターネットの接続料金は実質無料になるケースなどもあります。総じて安価なのが最大の特徴です。
一方、通信品質については、同軸ケーブルで接続されるので非常に遅いケースが目立ちます。
LAN配線方式、ケーブルテレビ回線が導入済みの集合住宅は、自前で別の固定回線を導入する事が難しいケースも多いです。
通信速度を重視している方は、あらかじめ集合住宅の回線設備を確認しておきたいですね。
マンションのインターネット回線の見分け方を解説!
光回線の配線方式 | 差込口の画像 |
VDSL方式 (最大100Mbps) | 参照:NTT東日本「Bフレッツ サポート情報」 |
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光配線方式 (最大1Gbps) | 参照:NTT東日本「フレッツ光をお申込のお客さまへ ~光コンセントについて~」 |
LAN方式 (最大1Gbps) | 参照:寺田電機製作所「光アウトレット1連(10ヶ入り)」 |
光回線の3つの配線方式では、使用されるコンセントが決まっています。上記画像を参考に、自宅のコンセントをチェックしてみてください。
上記3つのどれでもない場合、ケーブルテレビやADSLの可能性があります。既に回線を契約している方は、設置している通信機器の名称を調べると判明するかと思います。
また、管理会社や大家さんに確認するのも手でしょう。特に入居前の場合は、不動産会社の方に聞くしかありません。
現在では、インターネット回線は重要な居住インフラの一つなので、屋内配線の方式を管理会社が把握していないということは、まず考えられません。
インターネット回線を新規に申し込む場合も、管理会社や大家さんへの連絡は必ず必要になってきますので、現在の回線状況を確認する段階で接点を持っておくと良いです。
管理会社への確認方法などについては、詳しくは次の記事を参考にしてください。
まとめ
- インターネット回線はインターネットに繋ぐ役割がある
- インターネット回線の種別の明確な区切りはないが、7種類ぐらいある
- 光回線・ケーブルテレビ・マンションでの提供方式について紹介
インターネット回線の仕組み、ホント難しいですよね。
もっとガチで知りたい場合は、専門書籍を購入すべきでしょう。私は大学時代にネットワーク学科だったので、ある程度は知っていましたが…改めて調べると複雑だな~と思いました。
この記事では、インターネット回線の種別を中心に紹介しました。インターネットそのものの仕組みを知りたい方は、下記記事も参考にしてみてくださいね。
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