「インターネットの仕組みってどうなってるの?」や「インターネットはなぜ、世界中の様々なサイトにアクセスできるの?」など…
普段何気なく使っているインターネットですが、いざ仕組みについて考えてみると訳分からないですよね。
この記事では、大学時代に情報ネットワーク学科に所属していた私が「インターネットの仕組み」について解説してみようと思います!
なるべく簡単な表現を使っていますが、難しい話なのでどうしても専門用語がある程度でてきます…汗 ある程度、ご容赦頂けますと幸いです。
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インターネットの仕組みとは?初心者向けに簡単に説明!
【インターネットの仕組みとは】
インターネットとは、全世界を接続しているコンピュータネットワークのことを言います。複数のコンピュータをケーブルや無線で繋ぎ、お互いに情報をやりとりできるような仕組みになっています。
インターネットの語源は「ネットワークとネットワークを接続すること」です。世界中を接続しているネットワークも、細かく見れば複数のコンピュータネットワークを相互接続した形となっています。
自宅や会社、大学などに存在する1つ1つのネットワーク(LAN)が、更に外側に位置するネットワーク(WAN)に繋がっています。
個人ユーザーは、ISP(プロバイダ)を介してIPアドレスを発行してもらい、インターネットへアクセス出来る仕組みとなっています。
インターネットについて、簡単にまとめてみました。
詳しい仕組みや、インターネット誕生の歴史なども紹介してみようと思います!
インターネットの詳しい仕組みとは?
インターネットには「IPアドレス」という、インターネット上の住所のようなものがあります。Webサイトやアプリなど全てにIPアドレスが割り当てられており、通信の行き来が管理されています。
当サイト「なるほどwifi」にもIPアドレスが割り当てられているのですが、Webサイトの場合、IPアドレスは「URL」に変換され、分かりやすく表示されています。
IPアドレスはWebサイトなど、ネットワーク上のコンテンツ側だけでなく、私たち個人ユーザーがコンテンツにアクセスする際にも必要になってきます。
このIPアドレスを個人ユーザー向けへ発行し、インターネットへアクセス出来るよう提供している事業者が「ISP(プロバイダ)」です。
今日では、プロバイダのことを「光回線でネットに繋ぐ際に必要な事業者」という認識になりつつありますが、実際にはインターネットへの接続を提供している事業者全てを言います。
例えば、スマホ回線を提供している「SoftBank」などの3大キャリアもプロバイダと言えますね。
私たちユーザーは、プロバイダを介してインターネットにアクセスしている!アクセス先は「IPアドレス」で管理されている。
【参考】 インターネットの歴史
インターネットでは、コンピュータ同士で通信するために「TCP/IP」というプロトコルが利用されています。プロトコルとは、通信相手とやり取りするときの「約束事」のようなものですね。「コンピュータの言語」と例えられたりもします。
例えば、Windows→MACで通信する時に、通信のプロトコル(約束事)が違うと、不都合が起きますよね。どのような端末同士でも問題なく通信できるよう、インターネットのプロトコルとして「TCP/IP」が定められているんです。
そんな「TCP/IP」が、誕生したのは1975年のことなのですが…
時は更に遡り1960年代。アメリカ国防総省が中心となって開発されたネットワーク「ARPANET(アーパネット)」が、インターネットの起源と言われています。
アメリカでは「通信」は軍事的に重要なものだと考えられており、障害に強い「パケット通信」を開発していました。元々は軍事技術として開発していたのですね。
パケット通信は軍事的な用途だけでなく、様々な用途で役に立つだろう、という事で様々な研究者が注目するようになりました。
最初に、パケット通信によるデータの送受信の実用化を達成したのが「ARPANET」です。当初、ARPANETは大学や研究所同士を接続するためのネットワークでしたが、コンピュータ同士でも信頼性の高い通信を実現するため、通信プロトコルの開発も行われました。
そこで、1975年に誕生した通信プロトコルが「TCP/IP」です。1980年前後に主流だったコンピュータOS「UNIX」にTCP/IPが採用され、普及するきっかけとなりました。
ネットワーク構築もたくさん行われ、TCP/IPは急速に普及していきます。1980年代にTCP/IPで世界中に接続したネットワークを「インターネット」と呼ぶようになりました。
1990年代になると、個人ユーザーや企業に対してインターネット接続を提供する「ISP(プロバイダ)」が登場しました。商用利用を許可するISPも登場し、SNSや動画サイト、オンラインゲームなどのサービスが登場していく事になります。
日本で一般的にインターネットが普及したのは2000年頃でしょうか。ネットワークに接続するための「インターネット回線」として、ADSLが普及しましたね。
以上がインターネットの歴史でした!具体的に○○年にインターネットが誕生した、という区切りはないですが、だいたい40年ぐらいの歴史でしょうか。
まだまだ登場してから日が浅いんですね!
インターネットの仕組みについて、よくある疑問点や関連知識も解説!
Q1 | IPアドレスとは? |
---|---|
Q2 | プロバイダとは? |
Q3 | VPNとは? |
Q4 | インターネット上に一度乗った情報は一生消えないの? |
Q5 | インターネット上で一度見た広告がよく表示されるけどどうして? |
Q6 | スマホでインターネットに接続できる仕組みは? |
インターネットの仕組みについて、よくある疑問や、専門用語の意味などを紹介していきます!気になる点があれば、チェックしてみてくださいね。
Q1.IPアドレスとは?個人情報を特定できるの?
仕組みの解説の時にも触れましたが、IPアドレスはインターネット上の住所のようなものです。
Webサイトやアプリなど全てにIPアドレスが割り当てられており、通信の行き来が管理されています。
IPアドレスは、インターネット上のコンテンツにアクセスする際にも必要となります。SNSなどで発信する際も、このIPアドレスの情報は付随されて発信されます。
(※通常、他のユーザーからSNSなどで発信元のIPアドレスを確認する事は出来ません。刑事事件などで警察からの要請があった場合に、要請した方へ開示される事はあります。普通に使っていれば大丈夫ですね。)
また、一部掲示板では書き込み時にIPアドレスが表示されたりしますが、このIPアドレスで第三者が分かるのは都道府県・市町村ぐらいまでで、住所や名前が特定される事はありません。
但し、プロバイダ側が自社のIPアドレスを使用しているユーザーを特定する事は可能です。IPアドレスからどのプロバイダを使っているか?も分かります。
2021年現在は、インターネット上での誹謗中傷を投稿した相手に慰謝料を請求するようなケースも増えてきています。匿名だと思って投稿していも、IPアドレスを使用してインターネットへアクセスするという仕組み上、特定は可能です。
刑事事件などで警察や裁判所からの要請がないとIPアドレスが開示されたり、プロバイダから個人情報を特定されたりする事はありません。
また、要請された場合でも簡単には開示されず、色々とステップを踏み、「権利の侵害」や「犯罪性」などが明らかな場合にのみ情報が開示されます。
Q2.プロバイダとは?
フレッツ光のような「回線そのもの」を提供している回線事業者に対し、その回線を用いてインターネットにアクセスできるよう、IPアドレスの付与などのサービスを提供している事業者を「プロバイダ」と言います。
この記事中では「ISP(インターネットサービスプロバイダ)」と表記していましたが、どちらも同じ意味です。
SoftBankなどの3大キャリア回線を使ってインターネットにアクセスする際も、プロバイダの役割は必要になってくるのですが…、モバイル回線は回線+プロバイダをセットで提供するのが一般的となっていますね。
固定回線でも、フレッツ光は別途プロバイダの契約が必要でしたが、2021年現在は回線+プロバイダが一体型の光回線が主流です。任意のプロバイダを選べるけど、契約体系は一体型、というサービスもあります。
例えば、「eo光・NURO光・ソフトバンク光」あたりはプロバイダ一体型で提供されています。
そもそも「プロバイダ」という言葉の使われ方が、曖昧な感じがしますね。「インターネットへの接続を提供する事業者」が本来の意味ですが、光回線の別途契約が必要なヤツ、というイメージがついてしまっているように思います。
2022年現在、プロバイダという言葉をあまり気にしなくても大丈夫になりつつありますね。
Q3.VPNとは?
VPN(Virtual Private Network)とは、インターネットに接続している利用者に対して、プライベートネットワークを拡張する技術です。
・・・と言っても、よく分かりませんよね(汗)
個人ユーザーがVPNを利用するシーンは少ないでしょう。ただ、勤務先の社内でVPNが使われているかもしれません。
ということで、「本社」と「営業所」の2拠点を持つ会社でのVPN利用シーンを例に解説してみます。
本社と営業所はそれぞれ、オフィス内でのパソコンやプリンターなどの機器を接続するネットワークを組んでいます。いわゆる「LAN(ローカルエリアネットワーク)」です。
これとは別に、本社と営業所間でデータ通信ができるネットワークが「WAN(ワイドエリアネットワーク)」です。WANは「インターネット」とほぼ同義として使われる事も多く、その名の通り、オープンなインターネットを使って本社ー営業所間は通信できる訳です。
ですが、会社の大事な情報をオープンなインターネットを使ってやり取りするのは不安が残りますよね。悪用されたりする可能性もありますし、セキュリティの観点からもやるべきではないです。
本社と営業所の間で専用回線を繋げてLANを構築する(=拠点間で専用回線を使う)、という手もありますが、これは莫大な費用がかかります。(ちなみにNTTには法人向けでこのようなサービスもあります。)
そこで、登場するのが「VPN」です。一般回線を使ってWANを通して通信していても、VPNで設定すれば、あたかも同じ場所で回線が繋がっているような(=専用回線を使っているような)環境を構築できます。
Q4.インターネット上に一度乗った情報は一生消えないの?
https://twitter.com/peu_ML/status/1440490539883716608?s=20
どんどん証拠掘られていって特定されていくの怖すぎる 顔や本名は一切出さなくても過去の自分語りツイート書き文字声全てがくそでかデジタルタトゥー
— 類 (@iur_628) September 23, 2021
今やインターネット上で情報発信をした事ある方は多いのではないでしょうか。情報発信というと堅苦しい感じですが、いわゆる「SNSへの呟き」「掲示板への投稿」なども情報発信のひとつです。
例えばSNSなら、呟きを削除すればアカウントからは見れなくなります。公開したホームページも閉鎖すれば、公開していたIPアドレス経由では閲覧できなくなりますね。
ですが、削除するまでの間に、他人にスクリーンショットを撮られて勝手に公開されたりしているかもしれません。
他にも、インターネット上のサイトを保存しておく「Web魚拓」なんていうサービスもあります。
このように、情報の発信源は削除出来ても、第三者によってネット上に拡散されてしまうと、全ての情報を葬る事は不可能に近いです。
Twitterに上げた自撮り写真が一生ネット上に残るかもしれません。あなたが投稿したTikTok動画が一生残るかもしれません。
情報発信する時は、今一度「本当に公開して大丈夫か?」と考えてみてくださいね。
なお、Web上でデータが拡散されて残ってしまう事を「デジタルタトゥー」と表現する事もあるようです。…が、私は今回リサーチしていて初めて知りました(笑)同名のドラマも放送されたみたいですね。
Q5.インターネット上で一度見た広告がよく表示されるけどどうして?
ネット上のサイトを見ていて、「あれっ?なぜ表示される広告が自分の興味のある商品ばかりなんだろう?」とか「以前に調べた商品がまた、表示されている!?」などの疑問を感じたことがあると思います。
上記画像のようなヤツですね。このような広告を「リターゲティング広告」と言います。サイトへ訪れたユーザーの行動データを蓄積しておいて、次に次にそのユーザ―が訪れた時にサイト側が最もメリットがある広告を表示させる仕組みです。
リターゲティング広告はブラウザのクッキー機能を利用します。クッキーとはユーザーが訪れたサイト側のデータをブラウザが一時的に保存する機能のことです。
実例で説明しますと上の画像の「J:COMとニューロ光」の2つの広告は私が最近、光回線系のサイト閲覧や検索を頻繁に行っていたので、その行動データを元にリターゲティング広告として表示されています。
Q6.スマホでインターネットに接続できる仕組みは?
スマホの場合でも、光回線などの固定回線と同様に、契約しているプロバイダからIPアドレスが発行され、そのIPアドレスを用いてインターネットへアクセスしています。
使用する回線は、4G/4G LTEなどのモバイル回線が中心ですね。日本では主に3大キャリアともいわれている「SoftBank」「au」「Docomo」のいずれかが設置した基地局の電波を使用します。
「スマホでプロバイダの契約なんてしてないけど?」と思った方もいるでしょう。3大キャリアなどのモバイル回線は、回線の提供(4G/4G LTEなど)+プロバイダとしての役割をセットで提供しています。
なので、フレッツ光のようにプロバイダを別に契約する必要はありません。
自宅では固定回線を導入し、ルーターからWi-Fiを飛ばしている方もいるかと思います。スマホからWi-Fiに接続した場合は、パソコンで光回線を使うときと同様に、プロバイダから発行されたIPアドレスを用いてインターネットにアクセスします。
まとめ
- インターネットの仕組みについて
- インターネットの歴史
- IPアドレス、VPN、プロバイダなど、インターネットの関連知識
インターネットの仕組みついて、なるべく簡単になるよう解説してみましたが、いかがでしたでしょうか。
「インターネットの仕組み」はとても複雑です。ですが、インターネットの商用化がスタートした当初ならまだしも、2021年現在はインターネットの仕組みを理解していなくても、全く問題ありません。
今日ではほとんどのインターネット回線がプロバイダと一体型で提供されているので、1つのサービスを契約するだけ簡単に使えるようになっています。ネットワークの初期設定も不要になりつつありますね。
もし「もっと深い事を知りたい!」など、興味を持って頂けたのであれば、是非とも専門書にもチャレンジしてみてください!