サーバーの立ち上げやNASへの外部アクセスの際によく見かける「動的IPアドレス」「固定IPアドレス」ですが、言葉の意味が分からず困っている人も多いのではないでしょうか?
これらの言葉は、どれも専門的な言葉なので意味がわからず困ってしまう気持ちはよくわかります。
そこで今回の記事では、「動的IPアドレスとは何なのか?」や「動的IPアドレスのメリット・デメリット」について解説していきます。
今回の記事が、動的IPアドレスに関する悩み解決の助けになれば幸いです。それでは、早速本文に入っていきましょう!
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そもそも、動的IPアドレスとは?
動的IPアドレスとは、言葉の通り「動きのあるIPアドレス」のことです。IPアドレスが定期的に変わる状態のことを「動的IPアドレス」と言います。
私たちがパソコンやスマホを使ってインターネットにアクセスする時、インターネットプロバイダ(ISP)から「IPアドレス」という番号が貸与されます。
IPアドレスは、「213,195,35,231」「71,231,132,6」のように4つの数字の組み合わせ(厳密には4Bの2進数)からなる番号です。
IPアドレスは、インターネット上での住所のような物です。例えばYouTubeを視聴する場合、コンピューター上では、「213,195,35,231」のIPアドレスのパソコンに動画データを送るというような処理がされています。
このIPアドレスが、定期的に変わってしまう状態のことを「動的IPアドレス」と言います。基本的に、一般的な家庭のインターネット回線は「動的IPアドレス」の契約となっています。
固定IPアドレスと動的IPアドレスの違いは?
違い | 種な導入先 | 用途 | |
---|---|---|---|
動的IPアドレス | IPが変わる | 一般家庭 | – |
固定IPアドレス | IPが常に同じ | 企業 | サーバー運営など |
固定IPアドレスと動的IPアドレスの違いは、言葉の通りIPアドレスが「固定(静的)」か「動的」かです。
固定IPアドレスは、動的IPアドレスと違って定期的にIPアドレスが変わることがありません。ネット回線を切断して再度接続してもIPアドレスは切断前と同じ物になります。
先ほど一般家庭のネット回線のほとんどが動的IPアドレスと説明しました。固定IPアドレスはその逆で、主に企業のネット回線に導入されます。
詳しい説明は省きますが、固定IPアドレスを利用することで「リモートデスクトップ」や「社内メールサーバーの設置」「社内NASへの外部からのアクセス」など様々なことが可能になります。
先ほど、IPアドレスはネット上での住所のようなものと説明しました。それに則ると、動的IPアドレスは常に住所が変わるのに対して固定IPアドレスでは住所が固定されていると考えることができます。
Google検索で好きなWebサイトにアクセスしたことがないという人は、おそらくいませんよね?ですが、そのWebサイトがどのような仕組みで表示されているか知っている人は少ないと思います。
実は、私たちがネット回線でWebサイトにアクセスする時、インターネット上のどこかにある「サーバー」からWebサイトのデータを自分のコンピューターにダウンロードしています。
その、ダウンロードされたデータを表示することでWebサイトの閲覧ができるんです。仮に、Webサイトのデータを保持しているサーバーのネット上での住所が1時間ごとに変わってしまったらどうでしょうか。
その都度新しい住所を探し出さなければWebサイトにアクセスすることができなくなってしまいます。このような状態は非常に手間なので、ネット上での住所を固定する「固定IPアドレス」が導入されています。
動的IPアドレスのメリット・デメリットを解説!
ここでは、動的IPアドレスのメリット・デメリットについて解説していきます。デメリット・メリットの順で順番に解説していきます。ぜひ、参考にしてください。
動的IPアドレスのデメリット…
- 外部から自宅のPCへのアクセスができない
- IP認証などのセキュリティを導入できない
動的IPのデメリットは、主に外部から自宅のパソコン・サーバーなどにアクセスすることができなくなる点です。
自宅のネット回線の外側(LANの外側)から自宅のパソコンやサーバーにアクセスするためには、IPアドレスを知っている必要があります。
そのため、常にIPアドレスが変動する動的IPアドレスのネット回線を利用している場合、自宅のLANの外側のネットワークから自宅のパソコン・サーバーにアクセスすることができなくなります。
一般的なネットの利用であれば、動的IPアドレスによるデメリットは一切ありません。ですが、自宅サーバーの立ち上げやNASの運用を考えている場合は上記のようなデメリットがあります。
動的IPアドレスのメリットを解説!
- オプション料など余計な利用料金が不要
- 常にIPが変わるため個人の特定がされにくい
動的IPアドレスのメリットは、上記2パターンです。特に、常にIPが変わるため個人の特定がされにくいメリットがあります。
インターネット上の掲示板などでは、投稿者のIPアドレスが表示される場合がありますね。もしIPが固定されていたら、掲示板の投稿を見て個人を特定することが容易になってしまいます。
また、固定IPを利用するためにはインターネットサービスプロバイダにオプション料金を支払う必要があることが一般的です。
固定IPアドレスは一般家庭では不要な物です。そのため、固定IPより安くネットを契約できる点は動的IPアドレスのメリットであると言えます。
今回、動的IPのメリットとして「個人の特定がされにくいこと」をあげましたが、ネット上で犯罪を犯した場合は別なので注意が必要です。
ネット上での殺人予告など、犯罪を犯した場合ISPにIPアドレスの開示要求をすることが可能です。
IPアドレスの開示要求がされた場合、犯罪が犯された時点での当該IPアドレスを貸与されていた個人を特定することが可能です。
そのため、動的IPアドレスにTorネットワークのような匿名性はないことに注意が必要です。
動的IPアドレスを特定(確認)する方法を解説!
動的IPアドレスを確認する方法はいくつかありますが、一番簡単なのが「確認君」などのIPアドレス確認用サイトにアクセスすることです。
確認君にアクセスすると、上記のようにインターネット接続に関する基本的な情報を一覧形式で確認することができます。
また、確認君ではIPv4形式のIPアドレスしか確認できません。IPv6形式のIPアドレスが知りたいようでしたらこちらのサイトから確認できます。
また、MACならばターミナルに「curl ifconfig.io」と入力することでIPv6のグローバルIPを確認することも可能です。
動的IPアドレスでIPが変わるタイミングについて解説!
動的IPアドレスでIPが変わるタイミングは、モデムやONUをインターネット回線から切断した時です。
モデムやONUがインターネット回線から切断されると、これまでISPから貸与されていたIPアドレスが返却されます。
そして、次にインターネットに接続するタイミングで新しいIPアドレスが貸与される仕組みになっています。
そのため、動的IPアドレスでIPが変わるタイミングは「モデムやONUをインターネット回線から切断した時」となります。
動的IPアドレスに関するまとめ
- 動的IPアドレスとは、IPアドレスが定期的に変わる状態のこと
- 固定IPアドレスはIPアドレスが常に同じ状態のこと
- 動的IPアドレスのデメリットは外部から自宅のLANにアクセスできないこと
- 動的IPアドレスのメリットは個人が特定されにくいこと
- 自分のIPアドレスは「確認君」などのサイトで確認できる
今回の記事では、動的IPアドレスとは何なのかや固定IPアドレスとの違いについて解説してきました。
動的IPアドレスは、定期的にIPアドレスが変わる状態のことです。一般家庭のネット回線はほぼ全て動的IPアドレスが採用されています。
逆に固定IPアドレスとは、IPアドレスが常に固定されている状態のことです。企業のネット回線はほぼ全て固定IPアドレス契約になっています。
一般的な家庭でのインターネットの使い方では、固定IPアドレスは必要ありません。動的IPアドレス契約で困ることはないでしょう!